他のバレエ団の客演・移籍も自由にできないパリ・オペラ座の真実:1989年ギエムの場合
http://www.ina.fr/video/CAG05072159
(インタビューは1989年2月22日にされたものです)
元パリ・オペラ座のエトワール、シルヴィ・ギエムの貴重なインタビュー映像の紹介です。
このインタビューはイギリスのロイヤルバレエ団に移籍直前のインタビューで、その中でオペラ座経営者幹部が彼女のバレエ団移籍希望の嘆願書について何も返事をしない事実が明らかにされています。
インタビューの中でも、ダンサーとしてオペラ座の中で自由を感じられないことが原因でロイヤルバレエ団への移籍を決意した模様が語られています。
パリ・オペラ座バレエダンサーが他のバレエ団への客演やガラ公演は全て書面上の許可が必要?!
インタビューの中で浮き出てきますが、バレエダンサーが自由に他のバレエ団の客演やガラへの出演もオペラ座以外での公演への出演について全て、オペラ座のディレクターの書面での許可が必要ということになります。
ギエムさんの場合、2度も移籍の許可を求めましたが、当時の劇場のディレクターからは何も書面上でも口頭でも回答がなかったと語っています。
動画1”40で彼女の話している内容によると、もしオペラ座の回答が最後までなければ、オペラ座を永久に去ると決意を語りました。
シルヴィ・ギエムがパリ・オペラ座を去った本当の理由
動画の2分10秒あたりで、シルヴィ・ギエムが当時のパリ・オペラ座の自由のきかないバレエダンサーの雇用契約についていろいろなことが明白にされていない事実も語っています。
例えば、
- 年間のバレエプログラム、
- スケジュール
- 他のバレエ団へのゲスト出演
- 雇用条件等
についてバレエダンサー自身にも明白に伝えられていない事実が述べられています。
こういう事実が明白になるにつれ、いかにパリ・オペラ座がフランス世間からも切り離されている場所ということが浮き彫りになっています。
ギエムのロイヤルバレエ団の最初の雇用契約はたったの〇年!
最後に、ロイヤルバレエ団でのシルヴィ・ギエムの契約は、ゲストバレエダンサーとしての地位で、3年雇用の契約だといわれています。
彼女でさえロイヤル・バレエ団でのバレリーナとしての契約はたったの3年間だったのに驚きを隠せません。